『サマー/タイム/トラベラー2』(新城カズマ)読了。

どう着地させるか楽しみにしていた。無難に伸身2回宙返りぐらいで決めるかと思いきや、ひねりを加えて、月面宙返りになっていた。そうきたかー。感想書きにくい。

青春SF路線は変わらず維持されている。というより加速していた。少年・少女の成長への不安と、ありえないことをリアルに描く。そこに目を向けていたところへ。。。

傑作といってもいい。ただし「大」はつかない。自分が期待してた路線ではなかったから。でもこの期待の裏切りは決してネガティブなものではなく、かなり好感を持てる裏切りかただった。

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SFマガジンで「ぼくたちのリアルフィクション」という特集があったらしい。実物の記事は読んでないが、伝え聞くところによると『マルドゥック・スクランブル』や『第六大陸』とかが該当するらしい。『サマー/タイム/トラベラー』もそう。要するに「SF+青春」。勝手な想像だが、ミステリでいうところの「新本格」的な売り方をしたいのだと思う。

出されている作品のさじ加減が自分にちょうどいい。最近のラノベについていけない、かつ、SFをもう少し読みたいというお年頃のぼくには、手に取りやすい作品群だ。しばらく追いかけていきたい。